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あらすじ
『惡の華』『血の轍』『おかえりアリス』で知られる押見修造が、自身の体験をもとに描いた短編集。収録されているのは、どれも作者自身の記憶や感情に深く結びついた回想録のような作品であり、押見修造という人間を形作ってきた原体験を、一つずつ掘り返していくような内容になっている。
実体験をベースにしているため、劇的な事件や派手な結末で読ませる作品ではない。その代わりに、作者があのとき確かに抱いていた罪悪感や後ろめたさを、時間をかけて告白するように紐解いていく。誰の人生にも起こり得るような出来事だからこそ、やけに生々しく、読んでいて心に棘が刺さるような感覚が残る短編集。
どのような作品?
押見修造自身の実体験をもとにした、かなり私的で生々しい短編集。フィクションとして大きく盛り上げるというより、過去に自分の中へ沈殿してしまった罪悪感や、うまく処理できなかった記憶を、自分で確かめ直すように描いているのが特徴になっている。
そのため、読み味としては派手ではないが、そのぶん妙に刺さる。特別な出来事ではなく、誰の人生にもありそうな失敗や、ふとした残酷さ、今でも思い出すと嫌な感触が残るような記憶が題材になっているからこそ、読んでいて逃げ場のない痛みがある。押見修造の作品に通底している、生々しさや自意識、罪悪感の根っこのようなものをまとめて覗き込むような一冊であり、作者自身の原点に触れるような感覚がある作品。
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