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まずは、この一冊から。
土砂のイチオシ

極端なドラマがあるわけじゃない。けれど、誰もがどこかで感じたことのある「言いたいけど言えない」「好きなことをしたいのにできない」…そんな“ふつうの青春”が、この漫画には詰まってる。
感情の蓄積が限界を越えてあふれ出す瞬間、ちひろの歌声が読者の胸を撃ち抜く。
実在する邦楽の歌詞がセリフとして登場する場面では、その楽曲を聴きながら読むことで没入感が倍増。
音楽が好きな人にはたまらないし、そうじゃない人にも“誰かに届けたくなる衝動”がきっと伝わる。
7話から一気に火がつく構成なので、ぜひそこまで読んでほしい。

まじめで物分かりのいい清水くんと、理解不能な天才肌・信楽くん。
常識と非常識が交差するふたりの関係は、まるで芸術家とパトロンのよう。
読者は次第に「変わっているのはどっちだ?」と混乱しながら、ズレた友情にニヤニヤしてしまう。
シュールなやりとり、意外な純粋さ、ツッコミ不在の空気感…クセになるコメディがここにある。

前半は、漫画専門学校を舞台にしたシニカルなギャグが光る“あるある”コメディ。
だけど後半に進むにつれ、周囲の仲間がプロとして羽ばたいていく中で取り残される主人公が、自分の理想と現実のギャップに追い詰められていく姿が描かれ、作品のトーンは一変。
「言い訳して行動できない自分」にも突き刺さる展開で、誰の中にもある“評論家気質”や“逃げ癖”を強烈に突いてくる。
笑えて、苦しくて、やがて共感が痛みに変わる。
そんな精神直撃型の問題作。
気になる表紙から、読んでみよう。
笑えるの漫画一覧
全39作品

極端なドラマがあるわけじゃない。けれど、誰もがどこかで感じたことのある「言いたいけど言えない」「好きなことをしたいのにできない」…そんな“ふつうの青春”が、この漫画には詰まってる。
感情の蓄積が限界を越えてあふれ出す瞬間、ちひろの歌声が読者の胸を撃ち抜く。
実在する邦楽の歌詞がセリフとして登場する場面では、その楽曲を聴きながら読むことで没入感が倍増。
音楽が好きな人にはたまらないし、そうじゃない人にも“誰かに届けたくなる衝動”がきっと伝わる。
7話から一気に火がつく構成なので、ぜひそこまで読んでほしい。

まじめで物分かりのいい清水くんと、理解不能な天才肌・信楽くん。
常識と非常識が交差するふたりの関係は、まるで芸術家とパトロンのよう。
読者は次第に「変わっているのはどっちだ?」と混乱しながら、ズレた友情にニヤニヤしてしまう。
シュールなやりとり、意外な純粋さ、ツッコミ不在の空気感…クセになるコメディがここにある。

前半は、漫画専門学校を舞台にしたシニカルなギャグが光る“あるある”コメディ。
だけど後半に進むにつれ、周囲の仲間がプロとして羽ばたいていく中で取り残される主人公が、自分の理想と現実のギャップに追い詰められていく姿が描かれ、作品のトーンは一変。
「言い訳して行動できない自分」にも突き刺さる展開で、誰の中にもある“評論家気質”や“逃げ癖”を強烈に突いてくる。
笑えて、苦しくて、やがて共感が痛みに変わる。
そんな精神直撃型の問題作。

序盤は、男子高校生と三十路の元アイドルによるエロラブコメ的な導入だが、巻数を重ねるほどコメディ色が強くなり、ドタバタ日常エロコメディへと変化していく。すみれちゃんの周囲にも濃いキャラクターが増えていき、とくに同人エロ漫画家の「すしカルマ先生」が登場して以降は加速度的に騒がしくなっていくタイプの作品。1巻の印象だけで止めるより、読み進めたところで“別物になっていく面白さ”を味わうのが向いている。

可愛らしい絵柄の作品ではあるが、決して子ども向けだけで終わる作品ではなく、ブラックユーモアやメタ的な発言もかなり多い。そのため、見た目のやわらかさとは別に、会話の妙さや価値観のずれを楽しむタイプの作品になっている。
コジコジをはじめ登場人物たちは、物語の都合で登場するというより、最初からそこにいる人たちをただ覗いているような感覚が強い。本筋とは言い切れない描写が途中で挟まることも多く、その独特なテンポ感や空気感が癖になる。全4巻、完全版では全3巻と短めの作品ながら、何度も読み返したくなるような不思議な魅力がある作品。版の整理としては、通常版が全4巻、新装再編版が全3巻で把握するとわかりやすい。

タイトルや設定の印象はかなり攻めているが、直接的な性的シーンがある作品というより、女の子たちから好かれるシチュエーションとコメディを楽しむタイプのラブコメ。主人公のハナムラがスケベな女の子を好きなことを受けて、彼のことが好きなヒロインたちが、それぞれ自分なりにスケベな女の子であろうとする姿が描かれている。
ヒロイン3人も、文学系貧乳少女のむっつり感、褐色系スポーティー少女の勢い、巨乳ギャルの分かりやすい華やかさと、それぞれ属性がかなり立っていて良い。恋愛要素もあるが、どちらかというとコメディの比重が強いので、甘々な恋愛というより、好意を向けられる状況や、女の子たちのズレた健気さに魅力を感じる人におすすめしたい作品。下ネタやスケベ寄りのノリはあるので、そこに耐性がある人向け。

Xで連載されている、イラストレーター・ナガノによる作品。アニメ化やグッズ展開も広く行われ、今ではかなり大きな人気を持つキャラクター漫画になっている。
一見すると子ども向けのかわいい作品に見えるが、実際には少しハードでダークな世界観がある。危険と隣り合わせの環境で、それでも一生懸命に生きるちいかわたちの姿が読者の心を掴んで離さない。かわいいだけでは終わらない、独特の不穏さと健気さが魅力の作品。
簡略版

学園を“政界”に見立てて描く本作は、一見難しい作品のように思われるかもしれないが、頭の良い学校の生徒が、傍から見たらバカバカしいことを真剣にやり抜く姿に思わず笑ってしまう、シュール系のコメディ作品。
登場人物たちのシリアスな雰囲気とは裏腹に、マイム・マイムを踊ったり、そのマイム・マイムによって戦況が大きくひっくり返るなど、「そうはならないだろ…」という出来事の連続と、個性的なキャラクターが織りなす頭脳戦がとても面白い作品。

俺様系の御曹司に、女子高生が一歩も引かずに噛みついていく格差ラブコメ。
高嶺は見た目も肩書きも完璧だけど、常に上から目線で金に物を言わせてくるタイプ。
普通の少女漫画だったら“イケメン俺様キャラ”として女子高生をいいように転がしてるはずなんだけど、 この作品は真逆。
花の方が一枚上手で、彼の横柄な態度をスルスルかわしてはおちょくり倒す。
高嶺はそんな花に振り回されながらも、ちゃんと彼なりに向き合ってくる真っ直ぐな男で、 そのギャップにちょっとずつ惹かれていく流れが、読んでてすごく心地いい。

ギャグと下ネタに全振りしたBL作品で、基本的には1話完結型。
日常のくだらない事象を異常なまでに真剣に向き合う登場人物たちのやり取りがクセになる。
触手育成回や、願いを何でも叶えてくれる神様(地蔵)によるファンタジー要素、着脱式チ●ポ回など、突き抜けた発想とテンポの良いギャグが魅力。
粕谷と葛谷のコンビだけでなく、社長令嬢やヤンキーのレオなどサブキャラも濃く、勢いだけではない構成力も感じられる。
下ネタOKで笑えるBLを探している人に刺さる作品。

実在の「おこだわり人」を清野とおるが直接取材し、そのユニークすぎるこだわりと生き様を淡々と、しかし愛情を込めて描くエッセイ漫画。
“くだらないのに最高”という感覚がクセになる、じわじわ笑えてちょっと感心する一冊。
登場人物のこだわりを通して、読者自身の日常にも小さな気づきをもたらしてくれる。
松岡茉優×伊藤沙莉の本人役でドラマ化された過去もあり、漫画と実写の両方で楽しめる作品。

いい意味でジャンプっぽくなくて、ちょっとサンデーっぽい手触りの、ゆるいラブコメディ。
題材が「深夜ラジオのハガキ投稿(大喜利)」ってかなりニッチで、くらげのボケが“元ネタ知ってる前提”で飛んでくることもある。だから刺さる人にはとことん刺さるし、わからない人は置いてかれる瞬間もあると思う。でも、その「2人だけの共通言語がある感じ」がちゃんと甘さとして効いてくるのが良い。
大事件で引っ張るタイプじゃなく、リスナー仲間としての空気が、少しずつ男女としての進展に変わっていく。その“夜のテンポ”が心地いい作品。1巻発売に合わせてオールナイトニッポンとのコラボも発表されてて、今まさに勢いある1冊って感じ。

女子高を舞台にした、シュールで静かなコメディ作品。特別な事件が起こるわけではなく、何気ない日常の中で少しずつじわじわと笑いが滲み出す構成が特徴。「一見普通、でもよく見るとおかしい」やりとりの連続で、読み進めるほどにクセになる中毒性がある。メインキャラクターである星先生をはじめ、他の教師や生徒たちも一癖も二癖もあり、セリフよりも“間”で笑わせるセンスが光る。

大柄で先生な感情を持った男主人公と、小動物系ヒロインの恋を描いた、やさしくてあたたかいラブストーリー。
恋愛のすれ違いだけでなく、親友との絆や、登場人物たちの思いやりにも重点が置かれている。
笑って、キュンとして、少し泣ける。
そんな“等身大の青春”が詰まった作品。

宇宙を舞台にしたSFサバイバルもの……に見えて、その実、丁寧に構築されたミステリー。
明るく爽やかな導入からは想像できないほど、物語は段階的にシリアスさを増していく。
キャラクターたちの背景と目的地にまつわる情報が少しずつ解き明かされていく構成が心地よく最後のオチは秀逸。
仲間との絆、困難の乗り越え方、そして「自分とは何か」というテーマまで、コンパクトながら多くを内包した傑作。

一見、なんでもアリのギャグ漫画。
けれどその裏に、しっかりとした信念と人情が通っている。笑って泣ける“人間ドラマ”の密度がとにかく濃い。
時にバカらしく、時に鋭く、時に胸に刺さる――くだらなさと真剣さが同居するこの独特な空気感こそ、銀魂の真骨頂。
そして、どんなにふざけていても、最後に信じられるのは、仲間との絆と、自分の信じた生き方だ。

テンポの良いギャグに誘われて気軽に読み始めると、徐々に見えてくるキャラクターたちの過去や想いの深さに引き込まれる。
コメディとシリアスの緩急、キャラの背景、仲間との信頼関係の描写が自然に積み重なり、読後に静かに余韻を残す。
日常の延長にあるドラマに、ふと心を揺さぶられるような一作。

最強の殺し屋が、“普通”を演じるという異色のギャップが光るクライム・コメディ。
圧倒的な戦闘描写と、脱力系の笑いが絶妙に混ざり合い、読者の緊張と緩和をコントロールしまくる。
裏社会のゴタゴタ、暴力、仁義、人情…シリアスな題材なのに、なぜかクセになる“ゆるさ”が最高にクセになる。
第1部は全22巻で完結。テンポよく進む展開と、キャラの濃さで一気読み間違いなし!

“正気と狂気のはざま”で爆発するシュールギャグ。
歴史上の偉人がなぜか妙に人間臭かったり、感情の起伏が極端すぎたりと、知ってるはずの人物が“知らない人”として現れるのがクセになる。
キャラの掛け合いも、シチュエーションも、どれも常識を置き去りにして突っ走る。
一話完結形式だからどこからでも読めて、1話読むごとに脳がバグっていく快感がある。
特にセリフ回しのセンスと、言語感覚の異常な冴えがクセになり、繰り返し読みたくなる不思議な中毒性がある。
25年以上続くのも納得の、ギャグ漫画の金字塔的作品。

好きな人を「推す」ってこういうこと――!ってなる、狂気と愛に満ちた青春コメディ。
好きな人の目・鼻・心臓・肝臓・大腸まで挙げて「好きなところを書き出そう」と盛り上がるふたりの会話は、もはや宗教。
恋敵というより、推しを共有するオタ友のようなテンションで語り合う姿に笑いながらも、「好き」が持つ熱量と狂気に圧倒される。
笑えるだけじゃなく、後半には思いがけない切なさも顔を出してくる。
恋と友情とオタ活の“混線状態”をとことん楽しめる、クセ強だけどクセになる作品!!

生徒たちの恋愛の悩みに対し、「それって生物的に言うとね?」とガチ理論で答えていく、恋愛×サイエンスの新感覚コメディ。
「動物のメスは優れた精子を選ぶ」「オスの浮気性は種を残すための本能」など、 本来なら炎上しかねない極論も、“あくまで動物の話です”という建前のおかげで不思議とセーフに聞こえる。
知識はガチ、話のテンポは軽快、そして地味に恋愛指南としても有能。
「なんで自分はモテないんだろう?」と悩む人ほど、刺さる内容が多い。
モテたい人、恋愛に振り回されがちな人、そして動物の本能に興味がある人は必読。
“正論”でありながらどこか笑えて、最後は妙に納得してしまう、恋と性の進化論エンタメ!

学校なのに刑務所、ヒロインなのにドS拷問、友情なのに脱獄計画――そんなめちゃくちゃな構造で突っ走る、超バカエロ学園コメディ。
とにかく女子キャラの描写が迫力満点で、毎話ギリギリを攻める下ネタ&演出が話題に。
でもバカバカしいだけじゃなく、男同士の友情や恋心のゆらぎ、裏生徒会との知略バトルなど、意外なほどドラマの密度も高い。
最終回には賛否があるが、「バカとエロに全力で振り切った作品が読みたい!」という人にはぶっ刺さる一冊。ちなみに、土砂は花ちゃん派。

性風俗店で働く女の子を主人公にしたコメディ作品。ただし、いわゆるエロを見せる漫画というより、性に対して達観した主人公・ノカゼが、クセの強い男たちや周囲の人間たちを爽快にさばいていく人間観察コメディに近い。性的な題材は扱っているが、視覚的な興奮を目的にした作品ではなく、ノカゼという強さを持った女性のキャラクター性や、変な人たちとの会話劇を楽しむ作品になっている。
特に、ノカゼのドライさや強さ、性に対して必要以上に神聖視も嫌悪もしない距離感が魅力。『来世ではちゃんとします』のような、性や恋愛や人間のだらしなさをコメディとして描く作品が好きな人にはかなり刺さりやすいと思う。一方で、掲載媒体がヤンマガWebということもあり、本来届きそうな女性読者に届きにくそうな印象もある。男性向けのエロ漫画というより、むしろ女性にも読まれてほしいタイプの作品。

「日本人男子とヤってみたい!」というシンプルで正直な欲望から始まる、台湾女子の“セックス×文化交流”レポ漫画。
作者自身が実際にTinderを使って日本に来て、性体験を重ねていくガチンコの実録形式。
毎話エロに向かって盛り上がっていく中で、必ず“萎えポイント”が飛び出すのも本作の魅力で、 「あるある…こういう男いるわ…」という絶妙なリアリティが笑えて刺さる。
エッチなだけじゃなく、台湾から見た日本文化や恋愛観の違いもチラチラ垣間見えて、 異文化を知るエッセイとしても地味に面白い。
作者は現在日本在住で、これが作品にも影響を与えるかもしれない。
“性”を通して国境を飛び越える、エネルギッシュでちょっと切ない、大人の自由研究的作品。

小学生の少女3人が、夏休みに街で囁かれる“七不思議”を調査していくSFミステリー。
都市伝説的な不思議や怪異に触れていく中で、次第に現実と非現実の境界が揺らぎ始めていく。
可愛らしい絵柄とは裏腹に、どこか不穏さが漂う空気感が心地よく、 子どもたちの無鉄砲さや好奇心によって物語がどんどん進んでいくテンポの良さも魅力。
「子どもだからこそ辿り着ける場所がある」
そんな感覚を呼び起こす、 ひと夏の記憶に残るような、静かで奇妙な冒険譚。

ほぼエロ漫画レベルの描写をぶっこみつつも、ちゃんとラブコメしてる作品。
爆乳美女とのルームシェアという夢のような展開の中で、笑えるノリとシリアスな感情がいいバランスで絡んでくる。
お色気満載でテンポも軽快、読んでてニヤニヤが止まらない。

ボケとツッコミの構図がはっきりした、テンポのいい掛け合いが魅力の漫才系ラブコメ。
特別な事件は起こらず、ゆるくてクスッと笑える日常の中で、片野くんの好意がじわじわと滲む“微妙な距離感”が心地よい。
コメディ要素が強く、軽やかな読後感なので、癒されたいときや何も考えずに読みたい時にぴったりの一冊。
全3巻でサクッと読めるのも嬉しいポイント。

『富江』『うずまき』などで知られるホラー漫画家・伊藤潤二が、自身の猫との暮らしを描いた異色の猫エッセイ。
不穏で不気味なタッチなのに描かれるのは日常の猫あるある——そのギャップに思わず笑ってしまう一冊。
リアルに描かれた猫たちは決して“可愛いデフォルメ”ではないけれど、その不器用な愛しさと、伊藤潤二先生が猫にハマっていく様子には、猫好きなら誰でも共感してしまうはず。
ホラー×ギャグ×猫という奇跡の組み合わせが生んだ、唯一無二のエッセイ漫画!

サザエさん的な家族の風景をベースにしながら、漫画的演出の妙で“日常”が“祝祭”になる。
描かれているのは義父の送迎やちょっとした会話、食卓の空気感など、本当に地味な場面ばかり。
でも、ページをめくるごとに何かがきらめくような感覚がある。
演出がとにかく洒落ていて、構図や間の取り方、テンポの運び方が抜群にうまい。
「ネオ日常系」と呼びたくなるような、不思議な多幸感と不可思議さが共存する作品。
手塚治虫文化賞短編賞や『このマンガがすごい!』でも高く評価されており、読者の間でもじわじわと話題を集めている。

カートゥーン調のコミカルなリアクションが目立つ一方で、単純なラブコメや甘々な恋愛漫画というより、主人公が自分の結婚観や人生観を見つめ直していくヒューマンドラマ寄りの作品。恋愛のときめきだけを描くというより、30歳で結婚願望がなく、周りに合わせるように生きてきた主人公が、恋愛や失恋を通して少しずつ自分の殻を破っていく過程が中心になっている。
そのため、恋愛漫画として読むこともできるが、どちらかというと「自分はこのままでいいのか」「周囲のライフステージに合わせなきゃいけないのか」といった疑問を抱えている人に刺さりやすい作品だと思う。結婚や恋愛をキラキラしたものとしてだけ描かず、自分の人生をどう捉えるかという話として読めるところが魅力。

還暦間近の独身オタクおじさん6人のシェアハウスという、かなりクセの強い共同体から始まる作品。過去のアニメ談義をしたり、ファミレスでだらだら語り合ったりする空気がありつつ、そこに「おじさんの1人が謎の薬によって若い女の子に変わる」という突拍子もない展開が投げ込まれることで、一気に先の読めない作品になっている。
1巻の段階ではかなり導入部分で、ここから何を描いていくのかはまだ分からない。ただ、還暦間近のおじさんたちのサークルの中で、薬によって性別も年齢も変わってしまった人物が現れた時、その本人や周囲の関係性がどう変わっていくのかという引っかかりはかなり強い。『GANTZ』や『いぬやしき』で知られる奥浩哉(おく ひろや)先生の作品であり、さらにこの作品で引退することを発表しているため、奥先生が最後に何を残すのかという意味でも注目の集まる一作。

過去のトラウマや精神疾患、社会からの逸脱といった重いテーマを描きながらも、不思議と“あたたかい”。
絵柄は事故の影響でラフに描かれているが、だからこそ滲み出る感情がある。
ボビーさんの存在は決して理想化されておらず、喧嘩もしながら、ありのままを受け入れ合うふたりの姿に、読者は“愛ってこういうことかもしれない”と静かに揺さぶられる。
痛々しさとユーモアが同居する筆致で、「生きづらさ」のなかに確かにある“生”の感覚を伝えてくれる、唯一無二の作品。

作者自らが『ストリートファイター6』にのめり込んでいくさまを描いた、自伝的な作品。
『ハイスコアガール』よりもゲーム体験としてはかなりマニアックで、格闘ゲームに精通している人や興味のある人にはかなりオススメ。ただ、格ゲーの知識や対戦ゲームへの関心がないと少し人を選ぶ作品だと思う。
勝てない悔しさ、勝ったときの快感、また負けて癇癪を起こす感じまで含めて、格ゲーに飲まれていく人間の姿がかなり面白い。格闘ゲームをやったことがある人ほど刺さる一冊。

一応ジャンルはバトル漫画。
けれど戦いは、技よりも“ノリ”と“勢い”が命。
ギャグ、ツッコミ、メタ発言、全方位に飛び交うハジケで、ストーリーも画面もひたすら騒がしい。
だが、そのどこまでも自由な構成が唯一無二の空気感を生み、気づけばクセになっている。

スタイリッシュなキャラデザインと、思春期の不安定さがにじむ感情描写が印象的な青春除霊譚。
霊を“喰う”という特異な除霊能力を持つ主人公・宍喰野虎落(ししくの もがり)を軸に、霊が“見える”者、“話せる”者、そして“信じていなかった”者が集まり、部活として除霊に挑むストーリー。
奇抜さの中にきちんとヒューマンなリアリティがあり、キャラクターひとりひとりの背景や悩みも丁寧に描かれる。
特に、幽霊としか話せない少年・多聞康太郎(たもん こうたろう)など、設定の面白さと哀しさのバランスが絶妙。
オカルト・ホラー要素と学園青春モノが絶妙に混ざった作品で、キャラクター人気も高く、将来的にアニメ化の期待も高い一作。

ホラー…だけど、全然怖くない。
むしろ癖になる“ゆるさ”が全体を包んでいて、 死や怪異をテーマにしているのに、どこか心地よい不思議な読後感がある。
1話完結型でテンポよく進みながら、菊光という存在の背景や世界観がじわじわと広がっていく構成も◎。
登場人物たちはみな飄々としていて、異界との境目すら曖昧な空気がクセになる。

「何をするにも異様にカッコいい」という一点に全力を注ぎ込んだ、前代未聞のシュールギャグ作品。
坂本というキャラクターを軸に、まじめにふざける“様式美”のような笑いが繰り広げられる。反復横跳びすらアートに見せる演出や、登場人物のリアクションとの対比が絶妙で、ボケとツッコミの常識を覆す独特の間合いがクセになる。
作者・佐野菜見の硬質で洗練された画風も魅力で、「格好良さ」が突き抜けることでギャグになるという、唯一無二の世界観を作り出している。
1話完結型で読みやすく、アニメ化もされた人気作。

『バトル少年カズヤ』は、「コロコロ風のギャグ漫画」と見せかけて、読者を裏切り続ける毒まみれのナンセンスバトルギャグ。
下ネタ・暴力・パロディを容赦なくぶち込む過激さと、不条理ギャグの“耐久レース”的な構成が特徴。
ときに意味不明、ときに悪意すら感じる展開が1話まるごと続くこともあり、読者を試してくるような勢いすらある。
「これはギャグか?それとも狂気か?」というラインを絶妙に突いており、
常識の外側で笑いたい人には刺さるが、苦手な人にはとことん合わないカルト作。
全話無料公開中とはいえ、単行本には追加エピソードや物理ならではのネタも仕込まれており、“買う価値アリ”な変態仕様。

原案:荒木飛呂彦
原作:西尾維新
作画:出水ぽすか
『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズで知られる荒木飛呂彦の連載デビュー作『魔少年ビーティー』をもとに、『化物語』や『めだかボックス』で知られる西尾維新が原作を担当し、『約束のネバーランド』の出水ぽすかが作画を担当した派生作品。単独の新作漫画というより、荒木飛呂彦作品のクロスオーバーファンブックや、公式二次創作に近い楽しみ方をする作品だと思う。
全体的にジョジョのパロディ的なシーンや、ジョジョ以前の荒木飛呂彦作品を踏まえたオマージュ的な設定が多く、荒木作品を知っているほど拾える要素が増えていく。初見でも読めないわけではないが、『魔少年ビーティー』や荒木飛呂彦作品に触れていた方が楽しめる部分はかなり多いので、そこは注意が必要。純粋な新作として読むより、荒木飛呂彦作品の文脈を味わう一冊として手に取るのが合っている作品。