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まずは、この一冊から。
土砂のイチオシ

一見、真逆に見えるふたり――壇蜜と清野とおる。
だけど実際は、どちらも人目や常識を気にしないおおらかな性格で、
何気ない日常のなかに面白さや違和感を見つける鋭い感性の持ち主。
そんなふたりの出会いから結婚まで、そして夫婦としての日々を、
清野とおるの視点で“潜入取材”的に描いていく。
壇蜜宅の謎の現象や、浮間公園の思い出、マネージャーとのやり取りなど、
どこを切っても「このふたりならでは」の空気が滲み出てて尊い。
特に、壇蜜の方から告白したというエピソードは、多くの読者の心を掴むはず。
ただ面白いだけじゃなく、人を愛することの豊かさや、相性の不思議にも触れられる1冊。
「壇蜜って、こんな人だったんだ…」と、きっと印象が変わる。

センシティブなテーマを扱っていながら、読み味そのものは必要以上に重く沈むものではなく、比較的明るめの温度で読める作品。宗教2世という題材を、告発や断罪として強く押し出すというより、そこで育った人たちが人生の節目ごとに何を感じ、何に引っかかり、どう折り合いをつけようとするのかを丁寧に見ていく。
家族を完全に憎めるわけでもなく、かといって何事もなかったようには受け流せない。その曖昧で複雑な感情が、この作品のいちばん大きな核になっていると思う。悪意のある加害者がいて単純に割り切れる話ではないからこそ、結婚や仕事、暮らしの選択の中でじわじわ効いてくる違和感が生々しい。作者の志村貴子自身も宗教2世であることが、この作品の静かな説得力にもつながっていて、複雑な感情が交差する人間ドラマとして強く印象に残る一作。

何と言っても、いだ天ふにすけ作品の魅力は、エロ漫画なのに男性を中心に物語が展開していくところだと思っている。
普通のエロ漫画は女の子を見に来ているため、男性はそこまで重要視されないし、自分自身を投影しやすいように無個性に描かれがちである。しかし、いだ天ふにすけ作品においては、魅力的で女性を沼らせてしまう男を中心に、そんな彼らに沼らされる等身大の普通の女の子を描いている。
ここが普通のエロ漫画との相違点だし、いだ天ふにすけが描く魅力の一つと言える。
気になる表紙から、読んでみよう。
結婚の漫画一覧
全9作品

一見、真逆に見えるふたり――壇蜜と清野とおる。
だけど実際は、どちらも人目や常識を気にしないおおらかな性格で、
何気ない日常のなかに面白さや違和感を見つける鋭い感性の持ち主。
そんなふたりの出会いから結婚まで、そして夫婦としての日々を、
清野とおるの視点で“潜入取材”的に描いていく。
壇蜜宅の謎の現象や、浮間公園の思い出、マネージャーとのやり取りなど、
どこを切っても「このふたりならでは」の空気が滲み出てて尊い。
特に、壇蜜の方から告白したというエピソードは、多くの読者の心を掴むはず。
ただ面白いだけじゃなく、人を愛することの豊かさや、相性の不思議にも触れられる1冊。
「壇蜜って、こんな人だったんだ…」と、きっと印象が変わる。

センシティブなテーマを扱っていながら、読み味そのものは必要以上に重く沈むものではなく、比較的明るめの温度で読める作品。宗教2世という題材を、告発や断罪として強く押し出すというより、そこで育った人たちが人生の節目ごとに何を感じ、何に引っかかり、どう折り合いをつけようとするのかを丁寧に見ていく。
家族を完全に憎めるわけでもなく、かといって何事もなかったようには受け流せない。その曖昧で複雑な感情が、この作品のいちばん大きな核になっていると思う。悪意のある加害者がいて単純に割り切れる話ではないからこそ、結婚や仕事、暮らしの選択の中でじわじわ効いてくる違和感が生々しい。作者の志村貴子自身も宗教2世であることが、この作品の静かな説得力にもつながっていて、複雑な感情が交差する人間ドラマとして強く印象に残る一作。

何と言っても、いだ天ふにすけ作品の魅力は、エロ漫画なのに男性を中心に物語が展開していくところだと思っている。
普通のエロ漫画は女の子を見に来ているため、男性はそこまで重要視されないし、自分自身を投影しやすいように無個性に描かれがちである。しかし、いだ天ふにすけ作品においては、魅力的で女性を沼らせてしまう男を中心に、そんな彼らに沼らされる等身大の普通の女の子を描いている。
ここが普通のエロ漫画との相違点だし、いだ天ふにすけが描く魅力の一つと言える。

仕事漫画だけど、職業ロマンより“生活の温度”で読ませる連作オムニバス。正解を提示しないから、毎話「自分ならどこで線を引くか」を問われる。会議室の空気やDMの一行、家でのため息みたいな“音の小さい瞬間”が効いていて、派手な逆転よりも、積もった現実がじわっと刺さるタイプ。新入社員から定年手前まで、性別も立場も考え方も違う人たちが同じ東京で擦れ合い、ちょっとだけ誰かを羨んで、ちょっとだけ自分を許す。タイトルの「最低」「最悪」「最高」は、同時に存在する。日によって優先順位が入れ替わる、あの感じをそのまま紙にしている。

原作:朝霧あさき 原作イラスト:セレン 漫画:セレン
一番の特徴は、男女の役割がかなり逆転しているところにある作品。守られる側に見えるレティシアのほうが実際はぐいぐい進んでいく側で、呪いの子として距離を置かれてきたジルベールのほうが、レティシアの前では少しずつ気を緩めていく。この構図がかなりはっきりしていて、いわゆる“スパダリに溺愛される姫”ではなく、“姫の側がスパダリ的に皇子を包み込んでいく”作品として読めるのが面白い。
表と裏の性格がまったく違う二人が、婚約をきっかけに本音を見せられる相手になっていく流れも読みやすく、恋愛の甘さがしっかりある。一方で、ただ可愛いだけのラブコメというより、周囲から決めつけられてきた二人が、自分の本当の姿を相手の前でだけ出せるようになる関係性が軸になっているのが魅力。ファンタジー世界の政略結婚ものが好きな人や、包み込む側のヒロインと甘えられる相手になっていく皇子の組み合わせが好きな人にはかなり相性のいい一作。

同名の小説を原作としたゴトウユキコ先生によるコミカライズ版。
タイトルのインパクトとは裏腹に、中身は驚くほど繊細でリアル。
性の問題、夫婦関係、劣等感、孤独――「女性の生きづらさ」が真っ正面から描かれている。
主人公の視点はとても正直で、「何もできない自分」に対するコンプレックスや焦燥感が生々しい。
痛みの奥にある“諦め”や“納得”が静かに沁みてくる。 そして何より、この作品に登場する挿入シーンはまったくエロくない。
ちんぽが入らない。それだけの話なのに、読後には人生そのものを見せられたような感覚になる一冊。

カートゥーン調のコミカルなリアクションが目立つ一方で、単純なラブコメや甘々な恋愛漫画というより、主人公が自分の結婚観や人生観を見つめ直していくヒューマンドラマ寄りの作品。恋愛のときめきだけを描くというより、30歳で結婚願望がなく、周りに合わせるように生きてきた主人公が、恋愛や失恋を通して少しずつ自分の殻を破っていく過程が中心になっている。
そのため、恋愛漫画として読むこともできるが、どちらかというと「自分はこのままでいいのか」「周囲のライフステージに合わせなきゃいけないのか」といった疑問を抱えている人に刺さりやすい作品だと思う。結婚や恋愛をキラキラしたものとしてだけ描かず、自分の人生をどう捉えるかという話として読めるところが魅力。

『弟の夫』は、ゲイポルノ漫画の巨匠・田亀源五郎が、性的な描写を一切排して描いた異色のホームドラマ。同性婚を題材にしながらも説教臭さはなく、娘・夏菜の無垢な受け入れと、父・弥一の内なる葛藤のコントラストが心に残る。
マイクという存在を通して「なぜ自分は壁を感じるのか」「何に怯えていたのか」を自問する弥一の姿は、読者自身の偏見や思い込みを静かに揺らしてくる。
読後感はとても温かく、家族や社会のあり方を“やさしいまなざし”で問いかけてくる一冊。

19歳から10年間付き合ってきた恋人に不倫された女性が、元恋人への復讐を誓うヒューマンドラマ。
大きな特徴は、主人公・風香の内面を可視化する、かなり大胆な漫画表現が使われているところ。この実験的な見せ方を楽しめるかどうかが、作品との相性を分ける鍵になっている。
女性読者には共感できる部分があると思うし、個人的にはドラマ化もする気がする作品。